Sunday, February 24, 2008

樹海の看板29人救う

借金で死ぬな!樹海の看板29人救う2008年2月23日(土)14:36

 「借金の解決は必ず出来ます!」。全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会(東京・神田)が、こう呼びかける看板を山梨県・富士山ろくの青木ヶ原樹海入り口に設置して1年余。
 24時間の相談電話番号も併記して、自殺を図ろうとする人を瀬戸際で助ける試みだ。これまでに少なくとも29人が救われたという。
 千葉県の運転手の男性(44)が樹海に入ったのは、昨年11月半ば。持病が悪化して昨年6月に会社を辞め、車上生活を余儀なくされていた。消費者金融の借金は150万円に膨らみ、家族とも疎遠。足は自然と樹海に向かった。
 約2週間さまよい、死にきれず、保護された警察官から、同協議会に相談してはどうかと言われた。
 「話を聴いてもらえますか」。恐る恐る電話した男性に、相談員は「大丈夫。やり直せます」とキッパリ。その一言で「助かるかも」と思った。警察官がポケットマネーで電車賃を出してくれ、同協議会へ向かった。
 だが、野宿続きで衰弱し、右足の一部が 壊死 ( えし ) していたため神田駅で倒れた。駅に迎えに来ていた相談員が119番通報し、都内の病院へ運ばれた。現在は生活保護を受け、リハビリを続けている。退院後は、自己破産などの方法で債務を整理し、再就職を目指す。
 再起の青写真が描けるのも、弁護士らと連携する同協議会の支えがあるからという。「あの電話が、人生をやり直すきっかけになった。福祉の職に就き、今度は自分が人助けできないか」。今はそう考えている。
          ◇
 内閣府によると、山梨県は県外在住者が自殺する割合が全国一高い。同協議会の本多良男事務局長(67)は「樹海で自殺を図った人から相談があり、看板設置が必要と考えた」と話す。昨年1月の設置と同時に、24時間の「命の電話」を新設。平日昼は同協議会加盟の救済団体・太陽の会(東京)、夜間休日は夜明けの会(埼玉)が対応する。これまでに全国から電話が約3400件あり、うち29件が樹海からだった。
 法定金利を超えて支払った過払い金は返還請求できる。違法なヤミ金には返済しなくていい。自己破産しても戸籍には影響しない。こうしたことを知らずに苦しんでいる人が多いという。「まずは相談してほしい」と本多さんは呼びかける。電話を受ける一人、同協議会の沢口宣男会長(41)は、交際費などの出費で消費者金融やヤミ金から借金し、自殺を考えたことがある。夜明けの会に相談して債務を整理し、過払い金を取り戻した経験を、電話越しに語りかけることもある。「借金で死ぬ必要はない。再起できる。私自身がその証拠だ」
 悲痛な声が夜間に転送されてくる携帯電話は、手放さないようにしている。

asahi.comから
 結構、いるみたいだよねぇ。樹海に向う人達っ。

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